会議の記録を人に渡したあと、その人が何をできるのかを把握しているでしょうか。ファイルで送れば相手の手元に残り、こちらからは触れません。リンクで見せる場合は、あとから止められることもあります。渡し方の選択は、渡したあとに誰が何をできるかを決めています。
何を渡すかについては会議の文字起こし、全文をそのまま送っていい?渡す範囲は録るときに決まるに書きました。この記事はその次、渡し方の話です。
「渡す」には2つの道がある
大きく分けると、ファイルとして書き出す(エクスポート)か、リンクで見せる(共有)かの2つです。
| ファイルで送る | リンクで見せる | |
|---|---|---|
| 相手の手元 | 残る | 残らない(製品による) |
| あとから止める | できない | できる場合がある |
| 誰が見たか | 分からない | 分かる場合がある |
言葉にすると当たり前ですが、製品ごとに「リンクで見せる」の中身がかなり違います。
PLAUDのリンク共有は閲覧専用で、見せる項目を選べる
PLAUDの公式ヘルプによると、リンク共有には2種類あります。
公開リンク(共有)は、URLを知っていれば開けます。相手にPlaudアカウントは必要ありません。公式は「機密性のないコンテンツに適しています」としています。
招待リンクは、指定したメールアドレスの相手だけがアクセスできます。相手にはPlaudアカウントが必要です。公式は「機密性の高いコンテンツに適しています」と説明しています。
どちらにも共通する仕様として、公式ははっきりこう書いています。「共有リンクは閲覧専用のため、受け取った相手はコンテンツを閲覧または再生できますが、ダウンロードや編集はできません」。
そのうえで、渡す範囲を絞る手段が3つ用意されています。
- 表示する項目を選べます。 共有パネルで閲覧者に見せる内容を選択でき、あとから編集して更新することもできます
- 有効期限を設定できます。 あとから変更してもURLは変わらないため、再共有は不要とされています
- いつでも止められます。 共有を停止する操作があり、実行するとリンクはただちに使えなくなります
追跡についても違いがあります。招待リンクでは相手が閲覧するとメールアドレスがユーザー名に変わり、誰が見たかが分かります。一方で公開リンクには「追跡機能がなく、匿名です」と明記されています。
もうひとつ実務で覚えておきたいのが、元のファイルを削除またはゴミ箱に移動すると、共有リンクも招待リンクもただちに使えなくなるという点です。整理のつもりで消すと、相手側の画面も止まります。
Nottaは権限でダウンロードの可否を分ける
Nottaは考え方が違います。公式ヘルプによると、アクセス権は5段階に分かれています。
| アクセス権 | できること |
|---|---|
| フルアクセス | 編集と他メンバーの招待など、すべての操作 |
| 編集&ダウンロード可能 | 編集とエクスポート |
| 編集可能 | 編集 |
| 閲覧のみ | 閲覧 |
| アクセス不可 | アクセスできない |
注目したいのは、エクスポートが「編集&ダウンロード可能」以上の権限に紐づいていることです。つまり「編集はしてもいいが、手元に落とすのは不可」という中間の状態を作れます。
PLAUDが「リンク経由は一律で閲覧専用」なのに対し、Nottaは相手ごとにダウンロードの可否を決める設計だと読めます。権限の階層そのものについてはAIボイスレコーダーを職場で複数人が使うなら?個人プランのままだと足りなくなるものにまとめました。
ファイルで出すなら、形式で用途が決まる
書き出す場合は、形式の選択肢が用途を決めます。
| PLAUD | Notta | |
|---|---|---|
| 文字起こし | TXT / SRT / DOCX / PDF | TXT / Word(.docx) / SRT / PDF / Excel(.xlsx) |
| 要約 | TXT / Markdown / DOCX / PDF | 未確認 |
| 音声 | MP3 / WAV(WebはMP3のみ) | 未確認 |
| マインドマップ | PNG / Markdown | 未確認 |
SRTは字幕形式です。公式はTXTとの違いを「TXT は時間マーカーのないプレーンテキスト、SRT はタイムスタンプを含む字幕形式で、動画にキャプションを追加する場合や字幕ツールで使う場合に便利です」と説明しています。動画に字幕を付ける予定があるなら、この形式が要ります。
NottaはExcelでも出せます。発言を行として扱いたいときや、集計に回したいときに向いていそうです。
PLAUD側で押さえておきたいのが、文字起こしをエクスポートする前に、タイムスタンプと話者名を含めるかどうかを選べる点です。渡す相手によっては、時刻も発言者名も不要ということがあります。話者名の扱いそのものは文字起こしが「話者1」のままで読みにくい?名前を当てる仕組みは3社で違うで扱いました。
なお、Plaud Appには印刷機能がありません。公式は「印刷するには、まず文字起こしまたは要約を PDF または DOCX 形式でエクスポート」するよう案内しています。
その違いが意味を持つのは、どんな場面か
3つの渡し方は、それぞれ別の状況で差になります。
リンクで見せる形が噛み合うのは、あとから取り消す可能性がある場合です。 社外の相手に暫定版を見せる、決裁が下りるまでの間だけ共有する、といった場面です。PLAUDなら有効期限を設定しておけば、消し忘れても止まります。誰が見たかを残したいなら招待リンク、手軽さを取るなら公開リンク、という選び方になります。
権限でダウンロードを止める形(Notta)が噛み合うのは、社内で継続的に触る相手がいる場合です。 編集はしてほしいが手元にコピーを作られたくない、という要求はチーム運用でよく出ます。相手ごとに段階を変えられるので、退職予定者や外部委託先だけ権限を下げる、といった運用もできます。
ファイルで送る形が噛み合うのは、相手が別のツールで作業する場合です。 Wordで整えて配布する、Excelで集計する、動画に字幕を付ける。この場合は形式が先に決まっていることが多いので、対応形式の一覧から逆算するのが早いと思います。ただし一度渡したファイルは、こちらから止められません。

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まとめ
- 渡し方には「ファイルで送る」と「リンクで見せる」があり、渡したあとに相手ができることが変わる
- PLAUDのリンク共有は閲覧専用でダウンロード・編集ができない。表示項目の選択・有効期限・無効化で範囲を絞る
- 公開リンクは匿名で追跡できないが、招待リンクなら誰が見たか分かる
- 元のファイルを削除すると、共有リンクも招待リンクもただちに使えなくなる
- Nottaはアクセス権5段階で、エクスポートは「編集&ダウンロード可能」以上に紐づく
- 形式はPLAUDがSRTやMarkdownまで、NottaはExcelまで対応する
渡す範囲を決めたあと、もう一段だけ「相手に何をさせるか」を決める。ここまでやっておくと、あとから取り消したくなったときに手が残ります。
参考文献
- リンク共有 – Plaud Support(2026年8月25日確認)
- ファイルのエクスポート – Plaud Support(2026年8月25日確認)
- アクセス権について – Notta ヘルプセンター(2026年8月25日確認)
- 文字起こしデータのダウンロードと共有 – Notta ヘルプセンター(2026年8月25日確認)
各社の仕様は変更されることがあります。本記事は上記の確認日時点で公式ヘルプに記載されていた内容にもとづいており、実機で共有やエクスポートを比較したものではありません。

