AIボイスレコーダーが刺さる業種 その16・キャリアコンサルタント|逐語録で、自分の応答を聴き直せる

AIボイスレコーダーが刺さる業種 その16・キャリアコンサルタント|逐語録で、自分の応答を聴き直せる 業種別の使い方
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本記事はAIを利用して作成しています。

キャリアコンサルタントの面談では、相談者の話を聴きながら、次に何を返すかを考え続けています。面談が終わって記録を書くとき、相談者が何を話したかは思い出せても、自分がそのときどう返したかは、案外思い出せないものです。

ですが、録音が残っていれば、自分の応答をあとから聴き直せます。

前回のケアマネジャーの回の最後に、録音を見返して自分の発言を振り返る、という一文を書き足しました。その振り返りを、仕事の真ん中に置いている職業があります。職業別シリーズの16回目は、キャリアコンサルタント。録音でできることの全体は総集編にまとめたので、今回はキャリアコンサルタントならではの使いどころに絞って書いてみます。

記憶の中の面談は、自分の応答だけが薄くなる

面談のあとに書く記録は、どうしても相談者の話が中心になります。主訴、これまでの経緯、本人が挙げた選択肢。記録の目的からすれば、自分の応答は脇役です。

その結果、振り返ろうとしたときに材料が残っていません。あの場面で質問を重ねすぎていなかったか。相談者の言葉を、自分の言葉に言い換えすぎていなかったか。思い出そうとすると、記憶の中の自分の応答は、実際より整って見えるように思います。

相談者の言葉を、要約せずに残せる

キャリアコンサルティングでは、何を話したかと同じくらい、どう話したかに意味があります。「転職したい」と「転職しなきゃいけない」は、要約すればどちらも転職の相談です。それでも、本人の中で起きていることは同じではありません。

録音があれば、この言い方の違いが消えずに残ります。記録を書くときに、要約の言葉ではなく本人の言葉で主訴を書ける。次の面談の前に、前回どんな言い方をしていたかを確かめてから臨めます。

面談の最中も、メモに割いていた意識を相談者の側へ向けやすくなります。話を聴くことそのものが専門の仕事なので、ここは大きい。士業の回で書いた、メモから手が離れると面談の中身が変わる、という話と同じ構造です。

逐語録は、自分の応答を聴き直すための材料になる!

面談の会話を一言一句文字にしたものを、逐語録と呼びます。手で起こせば録音を止めては戻す作業の繰り返しですが、AIボイスレコーダーなら、文字起こしがそのまま下書きになります。

同じ録音から、2つの記録が作れます。ひとつは要点をまとめたケース記録。もうひとつは一言一句の逐語録です。要約の様式は自分で決めておけば、ケース記録の項目に合わせた形で毎回出てきます。

逐語録で見るのは、相談者よりも自分の側です。質問が続いて、相談者が答えるだけになっていないか。相談者が話し終える前に、自分の言葉を重ねていないか。文字にすると、自分の応答の癖が見えやすくなります。

研究者の回で扱った逐語録は、相手の語りを読み込むためのものでした。キャリアコンサルタントの逐語録は、自分の応答を読み直すためのもの。同じ逐語録でも、読む向きが逆なんです。

録音の説明は、最初にする説明に一行足す

キャリアコンサルタントは、面談を始めるときに、目的や範囲、守秘義務とその範囲を説明して同意を得ています。録音を使うなら、この説明の中に入れるのがいちばん自然だと考えています。何のために録るのか、誰が聴くのか、いつ消すのか。

先に決めておきたいことが3つあります。

スーパービジョンに持っていくなら、そのことも最初に伝える。 事例として外に出すときは相談者の承諾が要り、個人が特定されない措置も求められています。録ったあとで使い道を広げるのではなく、使い道を先に話しておく順番です。

会社から依頼された面談なら、録音を報告の範囲に入れない。 組織内のキャリアコンサルティングでは、何を会社に報告するかを先に合意しておくことになっています。録音や文字起こしをそのまま渡す前提にすると、相談者にとっては話す前提が変わる。渡す範囲は録るときに決まる、という話と同じです。

置き場所と消す時期を決めておく。 録音がどこに保存されるかは公式情報で整理しました。守秘義務は資格を離れたあとも続くので、持ち続けるほど守るものが長く残ります。いつ消すかは、最初に決めておくのがおすすめです。

もう1つ、文字起こしには、沈黙の長さや声の調子は残りにくいです。相談者が言葉に詰まった場面こそ、逐語録では意味を持つことがあります。そこは文字だけで読み取ろうとせず、録音に戻って聴いてみてください。

キャリアコンサルタントの守秘義務と、倫理綱領

守秘義務は法律に書かれています。職業能力開発促進法の条文です。

キャリアコンサルタントは、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。キャリアコンサルタントでなくなつた後においても、同様とする。(職業能力開発促進法 第30条の27第2項)

「キャリアコンサルタントでなくなつた後においても」とある点が特徴です。録音が手元に残っていれば、その中身も同じように扱うことになると考えています。

面談の最初の説明については、キャリアコンサルティング協議会の倫理綱領(令和6年1月1日改正)にこう書かれています。

キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングを行うにあたり、相談者に対して、キャリアコンサルティングの目的及びその範囲、守秘義務とその範囲、その他必要な事項について、書面や口頭で説明を行い、相談者の同意を得た上で職責を果たさなければならない。(倫理綱領 第9条第1項)

組織から依頼を受ける場合は、「業務の目的及び報告の範囲、相談内容における守秘義務の取扱い」などを契約書に明記する等、組織側と合意しておくこととされています(同 第9条第2項)。スーパービジョンや事例の扱いは次の条文です。

キャリアコンサルタントは、スーパービジョン、事例や研究の公表に際して、相談者の承諾を得て、業務に関して知り得た秘密だけでなく、個人情報及びプライバシー保護に十分配慮し、相談者や関係者が特定される等の不利益が生じることがないように適切な措置をとらなければならない。(倫理綱領 第5条第3項)

そして、情報技術についても一項があります。

キャリアコンサルタントは、情報技術が相談者や依頼主の生活や生き方に大きな影響を与えること及び質の向上に資することを理解し、最新の情報技術の修得に努め、適切に活用しなければならない。(倫理綱領 第6条第2項)

倫理綱領の本文に「録音」という言葉は出てきません。録音を勧める文書でも、禁じる文書でもない。ただ、情報技術を「適切に活用しなければならない」と書いたうえで、何を説明し、何に承諾が要るかも書いてあります。録音は、この2つの間に置いて考えるものだと思います。

まとめ

キャリアコンサルタントは、面談の最初に説明して同意を得て、守秘義務を負うという枠を、すでに持っています。録音はその枠の中に、説明を一行足す形で入れられると考えています。

そのうえで得られるのは、相談者の言葉を言い方のまま残せることと、自分の応答をあとから聴き直せることです。記憶の中では整って見える自分の面談を、実際の声で確かめられる。自己研鑽を求められる専門職だからこそ、この道具の出番は大きいと考えています。

次の面談の前に、最初の説明にどんな一行を足すかを考えてみてください。

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参考文献

  • 職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)第30条の27(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/344AC0000000064 (2026年9月23日確認)
  • 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会「キャリアコンサルタント倫理綱領」(令和6年1月1日改正) https://www.career-cc.org/files/rinrikoryo20240101.pdf (2026年9月23日確認)

本記事は法令と倫理綱領の公開情報にもとづく一般的な整理です。録音の可否、相談者への説明、記録の保存期間については、所属する組織の取り決めと契約の内容をご確認ください。

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