AIボイスレコーダーが刺さる業種 その19・マンション管理のフロント|理事会で決まった理由を、次の期の理事に渡せる

AIボイスレコーダーが刺さる業種 その19・マンション管理のフロント|理事会で決まった理由を、次の期の理事に渡せる 業種別の使い方
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本記事はAIを利用して作成しています。

理事会では、修繕の見積もり、管理費の使い道、住民から届いた要望と、議題がいくつも続きます。フロント担当は資料を配って説明し、理事からの質問に答えながら、議事録案のためのメモも取る。決まったことは書き留められても、なぜその案に決まったのか、どの案をなぜ見送ったのかまでは、手が追いつかないことがあります。

ですが、録っておけば、決まった理由まで次の期の理事に渡せます。

シリーズ19回目は、マンション管理会社のフロント担当。管理組合を受け持ち、理事会の運営を支える立場。理事会の議事録案づくりは、国の標準の管理委託契約書でも管理会社の業務として書かれています。録音でできることの全体は総集編に、会議の議事録を録音から作る話は教員の回に書いています。

議事録に残るのは結論で、決めた理由は担当の記憶に残る

議事録案に書くのは、議題ごとの結論と、そこに至った話し合いの要点です。ところが要点をまとめる段階で、見送った案とその理由は短くなりがちです。「業者Bの見積もりは、工事の時期が合わず見送り」と一行で済めば、その裏でどんなやり取りがあったかは載りません。

載らなかった分は、その場にいた理事と、フロント担当の記憶の中にだけ。

国の標準の管理規約は、理事などの役員の任期を1〜2年で設定するとしています。新しい期の理事から「どうしてこの業者にしたんですか」と聞かれたとき、答えられるのは前の期を知っている人だけ。担当が替われば、その記憶も一緒に移っていきます。

理事会の最中は、説明と受け答えに集中できる!

理事会でフロント担当が受け持つのは、議題の説明と、理事からの質問への受け答えです。修繕の見積もりの読み方を説明し、管理規約ではどうなっているかを答える。そのあいだにメモまで取るのは、手も頭も足りない時間です。

録っておけば、メモは理事会のあとに回せます。目の前の理事の質問に、顔を上げて答えられる。

理事会には話し手が多いので、誰の発言かが分かる形にしておくと、あとで読み返しやすくなります。発言者の名前を当てる仕組みは製品ごとに違うので、先に一度確かめておくと安心です。

次の期の理事に「なぜそう決めたか」を渡せる

録音から議事録案を作るとき、自分の様式で要約させる設定にしておくことで、見出しを毎回そろえられます。たとえば「決まったこと/見送ったことと理由/次回までの宿題」。2つ目の見出しがあるだけで、見送った案の理由が、毎回の議事録案に残るようになります。

この職業で録音がいちばん生きるのは、ここだと考えています。理由が残っていれば、期が替わっても同じ議論を最初からやり直さずに済む。 前の期の結論を見直すときも、何を前提に決めたのかが分かっていれば、変わったのが前提なのか考え方なのかを切り分けられます。

もうひとつ残るのが、フロント担当自身の説明の仕方です。理事から出た質問と、それにどう答えたか。見積もりのどこを指して説明したか。ベテランの担当の受け答えは、新しく担当になった人にとって何よりの手引きになると考えています。経営者が後継者に「なぜそう決めたか」を残す話は事業承継の回に書きましたが、理事会はそれが1〜2年ごとにやってくる場だと言えます。

録る前に理事会で決め、特定の住戸の話は止める

理事会を録るかどうかを決めるのは、管理組合の側。最初の理事会で、録ること、録音を誰が持つか、いつ消すかを諮っておきます。言い出し方は会議で録ろうと言い出すときの話がそのまま使えます。

特定の住戸や人の話になったら、録音を止める。 管理費の滞納、騒音の苦情、住民どうしのトラブル。理事会ではこうした個別の話も出ます。国の標準管理規約のコメントは、議事録を見せるときに個人が識別できないよう加工することを求めていますが、録音の声は加工ができません。個別の話は録らず、必要なことだけを議事録案に書くほうが扱いやすいと考えています。

録音は、議事録と同じ扱いにしない。 議事録は管理組合が保管し、求めに応じて見せるものです。録音はあくまで、議事録案を書くための材料。渡す範囲は録るときに決まるので、管理会社の中で誰が聞けるかを先に決めておきます。録音の保存先の仕組みは、公式の情報で整理した記事にあります。

議事録が承認されたら、消す時期を考える。 次の理事会で議事録案が確認されれば、録音の役目はひと区切りです(消す時期の決め方)。見送った理由は、録音ではなく議事録の文字のほうに残しておきます。

区分所有法は「議事の経過の要領」を書くよう求めている

マンションの議事録には、書き方の決まりがあります。区分所有法は、総会(法律上の「集会」)の議事録について、こう定めています。

議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければならない。(建物の区分所有等に関する法律 第42条第2項)

国土交通省の「マンション標準管理規約」は、総会の議事録に同じ書き方を求めたうえで(第49条第2項)、理事会の議事録にもこれを準用しています(第53条第4項)。結果だけでなく、経過の要領も書く。録音が役に立つのは、この「経過」の部分です。

役員の任期について、同じ規約のコメントはこう書いています。

業務の継続性を重視すれば、役員は半数改選とするのもよい。この場合には、役員の任期は2年とする。(国土交通省「マンション標準管理規約(単棟型)」コメント 第36条関係)

国の側も、理事が入れ替わることで業務が途切れやすいことを前提にしているということです。

フロント担当の仕事としては、国土交通省の「マンション標準管理委託契約書」が、管理会社の理事会支援業務のひとつに「甲が乙の協力を必要とするときの理事会議事録案の作成」を挙げています(別表第1)。甲は管理組合、乙は管理会社です。

どこまでを管理会社が引き受けるかは、それぞれの管理委託契約で決まります。録音の扱いも含めて、管理規約と理事会での取り決めをご確認ください。

まとめ

理事会の議事録に残るのは、結論と話し合いの要点です。録音は、そこで短くなりがちな「見送った理由」と「決めた理由」を、議事録案を書く段階まで持っていくための道具。理事が1〜2年で入れ替わる場だからこそ、理由を文字にして次の期へ渡す意味は大きいと考えています。

次の理事会では、冒頭の1分で「今日は録ります。録音は議事録案を作ったら消します」と諮ってみてください。そのひと言が、録音を管理組合の決めごとにする最初の一歩になります。

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参考文献

  • 建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号)第42条(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069 (2026年9月28日確認)
  • 国土交通省「令和7年改正マンション標準管理規約(単棟型)」(コメント含む) https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001999013.pdf (2026年9月28日確認)
  • 国土交通省「マンション標準管理委託契約書及び同コメント」(令和7年12月改正) https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001972230.pdf (2026年9月28日確認)

本記事は、法令と国土交通省の公開資料にもとづく一般的な整理です。録音の可否や扱い、議事録の作り方については、各マンションの管理規約、管理委託契約、理事会での取り決めをご確認ください。

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