身につけるだけで会話を記録して、AIが整理してくれる。そんなウェアラブルの選択肢に、国内発の「Mori Journaling AI」が加わりました。Makuakeで2026年10月30日まで応援購入を受け付けていて、一般販売は11月2日からの予定です。比べる相手として真っ先に浮かぶのは、同じく身につけて使う「PLAUD NotePin S」でしょう。
予想としての答えは、残したいものが「一日」ならMori、「会議」ならNotePin Sです。 形は似ていても、2つは目指している場所が違います。
この記事は、MoriとNotePin Sの公式情報(2026年10月4日時点)をもとに、選ぶ前に見ておきたい違いを整理したものです。
Moriは、話し始めると勝手に録って、夜に日記が届く!
Moriのいちばんの特徴は、ボタンを押さなくていいことです。公式Wikiによると、会話が始まったことを本体が自動で検知して録音してくれます。録った音声は文字起こしされ、会話ごとに要約が付き、夜にはその日の出来事が1ページの「ジャーナル」になって届く。そういう仕組みです。
公式は、Moriをこう紹介しています。
会議の録音ツールはたくさんありますが、Mori が残すのは仕事ではなく、あなたの一日です(Mori Wiki「For Creators」)
家族との会話、移動中にふと出たアイデア、旅先のできごと。メモを取ろうと思う前に流れていく言葉を拾うための道具、という位置づけです。会話の中から「やると言ったこと」を拾ってTODOにする機能や、その日の記録にもとづいた小さな問いを出す機能もあります。
本体は15gで、クリップ・ネックレス・ウォッチバンドの3通りで身につけられます。録音は24時間以上続き、スマホと離れている間も本体に30時間分以上を暗号化して保存するとされています。
NotePin Sは、録る場面を自分で選んで、会議の記録に強い
NotePin Sは、ボタンを長押しして録音を始めるAIボイスレコーダーです。短く押せば、その瞬間に「ハイライト」の印が付く。公式の製品ページによると、重さは17.4g(マグネットピンなし)で、4つの装着スタイルから選べます。
会議の記録で差が出るのは、誰が話したかを分けてくれるかどうかです。NotePin Sは話者ラベルで発言者を分けて表示します(話者ラベルの仕組み)。一方、MoriのWikiには、話者ごとの分離・表示は現在は未提供で、今後提供予定と書かれています。複数人の会議を議事録にしたいなら、今の時点ではNotePin Sのほうが向いています。
NotePin SとNote Proの違いは、身に着けるか置くかで選ぶ記事にまとめています。
5つの違いを、表で並べる
2026年10月4日時点の公式情報で並べると、次のとおりです。
| Mori Journaling AI | PLAUD NotePin S | |
|---|---|---|
| 録音の始め方 | 会話を自動で検知 | ボタンの長押し |
| 話者の区別 | 未提供(今後提供予定) | 話者ラベルあり |
| 無料の文字起こし | 月10時間 | 月300分(5時間) |
| 無制限プランの年額(2026年10月4日時点) | 35,000円 | 40,000円 |
| スマホアプリ | iOS 18.0以降(Androidは開発中) | iOS・Android |
本体の価格は、2026年10月4日時点でMoriの一般販売価格が28,000円、NotePin Sが公式ストアで28,600円と、ほぼ同じです。違いが出るのは、そのあとの文字起こしの料金。無料で使える時間はMoriが倍あり、無制限プランの年額もMoriのほうが5,000円安い計算です。ただ、録る量がそもそも少ない人は、どちらも無料の範囲で収まるかもしれません。毎月どれくらい録るかを先に数える考え方は、料金プランは無料で足りるかを考えた記事にあります。
録った記録をAIから呼び出せる点は、2つとも共通です。MoriはすべてのプランでClaudeやChatGPTから記録を参照できるMCPに対応していて、PLAUDにも同じ仕組みがあります(PLAUDの録音をChatGPTとClaudeから呼ぶ方法)。
自動で録る道具ほど、止める場面を先に決める
Moriの「勝手に録ってくれる」は、いちばんの魅力であると同時に、使う側が気をつける点でもあると考えています。一日中身につけていれば、家族や友人、お店の人など、自分以外の人の声も入るからです。
Mori本体は、録音中はLEDが白く点灯し、1秒の長押しでミュートできます。録っていることが外から分かり、止めることもすぐできる作りです。それでも、どの場面で止めるかを決めるのは使う人自身。病院の待合室、職場の打ち合わせ、人の相談に乗っているとき。止めたほうがいい場面は、先に自分の中で決めておくと迷いません。
PLAUDの公式ページにも「録音を始める前に、参加者に録音する旨を伝え、同意を得てください」と書かれています。ボタンで録る場面を選ぶNotePin Sでも、自動で録るMoriでも、この考え方は同じです。仕事の相手との会話を録るときの考え方は取引先との会議を録る記事に、録った記録をいつ消すかは消す時期の決め方に書きました。
データの扱いについては、MoriのWikiに、音声は文字起こしにだけ使ってその後削除すること、外部の事業者とはAIの学習や目的外の利用を禁じる契約を結んでいることが明記されています。
応援購入の前に知っておきたいこと
Moriは今、Makuakeでの応援購入の段階です。2026年10月4日時点で受付中のリターンは、本体とウォッチバンドに文字起こしプラン1年分を付けたセットで、無制限プラン付きが62,980円、30時間プラン付きが49,480円。届くのは2026年11月末までの予定です。
応援購入は、普通の買い物と違います。プロジェクトページによると、サポーターの都合によるキャンセルや返金は受け付けておらず、「利用頻度が低い」といった理由も対象外です。開発中の製品なので、仕様の一部が変わる可能性もあるとのこと。一方のNotePin Sには、公式ストアで30日間の返品保証(お客様都合による全額返金が可能)が付いている。応援購入という買い方の注意点は、AI ONE Microphoneの記事でも整理しました。
使い始めてから合わなかったときに戻れるかどうか。迷っている人ほど、ここは大きな違いになると考えています。
まとめ
MoriとNotePin Sは、どちらも身につけて会話を残す道具ですが、残したいものが違います。一日の出来事やふとしたアイデアを、ボタンを意識せずに残したいならMori。会議で誰が何を言ったかを、録る場面を選んで残したいならNotePin Sです。
一見同じボイスレコーダーのように見えますが、残したい範囲の違いが明確に違っています。
迷ったら、先週1週間を思い出して「残しておきたかった会話」を3つ挙げてみてください。会議の発言が多ければNotePin S、雑談やひとりごとが多ければMoriのほうが、その人の毎日に合っているはずです。
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参考文献
- Makuake「国内発|身につけるだけ、会話を自動で整理するウェアラブル音声AI | Mori」 https://www.makuake.com/project/mori/ (2026年10月4日確認)
- Mori Wiki「デバイス」 https://wiki.mori.to/ja/device (2026年10月4日確認)
- Mori Wiki「アプリ」 https://wiki.mori.to/ja/app (2026年10月4日確認)
- Mori Wiki「For Creators」 https://wiki.mori.to/ja/creators (2026年10月4日確認)
- Plaud「Plaud NotePin S」 https://jp.plaud.ai/products/plaud-notepin-s (2026年10月4日確認)
- Plaud ヘルプセンター「各プランの比較」 https://support.plaud.ai/hc/ja/articles/50742099278617 (2026年10月4日確認)
- Plaud「Plaudシリーズ比較」 https://jp.plaud.ai/pages/plaud-device-comparison (2026年10月4日確認)
本記事は、各社の公式情報とプロジェクトページの記載にもとづく整理です。応援購入の条件や価格、機能は変わることがあるため、最新の情報は各ページでご確認ください。

